FAXDMの反応率の目安は?計算方法と実際の配信事例、反応を得るための見直し方

FAXDMを初めて配信する前は「どのくらい反応があれば妥当なのか」、配信を終えたあとは「自社の結果は良かったのか、悪かったのか」が気になるものです。

ところが、各まとめサイトや記事で紹介される反応率の数字は、どの業種にどんな文章を送り、何を反応として数えた結果なのかが示されないまま記載されています。数字の性質を知らずに自社の結果と比べると、実際はうまくいった配信を失敗と判断したり、その逆もあります。

この記事では、FAXDMの反応率の目安と、弊社を実際に利用したお客様事例から見る反応率の幅、自社で結果を測るときの計算方法と見方、反応が少なかったときの見直し方を順に説明します。

FAXDMの反応率の目安

よく紹介される目安は0.1〜0.3%

FAXDMの反応率は、0.1〜0.3%程度が目安として紹介されることが多い数字です。1,000件に配信して1〜3件、10,000件で10〜30件の反応があるという計算になります。

ただし、コラムなどで多く発信されているこの目安の数字は、公的な統計や、調査方法が公開されたデータでは確認できていません。どの業種に、どのような内容で送り、何を反応として数えたのかも示されていないため、自社の結果を評価するラインではなく、おおよその参考値として扱うのが現実的です。

実際の配信結果は条件によって大きく異なる

弊社の提供しているFAX営業の成果事例で公開している配信事例を並べると、反応率は目安の範囲に収まっていません。目安を上回る事例もあれば、ほぼ同じ水準の事例もあります。

顧客業種配信先配信件数反応(事例ページ記載の件数)反応率
介護タクシー事業者介護施設・病院882件18件2.04%
冷凍えびカツの食品会社パン屋8,000件120件(うち契約50件)1.50%
鮮度保持剤メーカー九州・沖縄の農業法人1,271件(初回)サンプル請求14件1.10%
畳店建設・不動産・宿泊施設・飲食店3,574件16件0.45%
警備会社建設・設備業3,000件(初回)11件(電話の4件はすべて新規契約)0.37%

表の数字は弊社の平均ではなく、業種・配信先・紙面・配信件数がそれぞれ異なる個別の結果です。目安と比べて高いか低いかを見るよりも、どのような相手に何を提案した結果なのかを確認する方が、自社で配信を考える際の参考になります。

各事例の配信先の選び方や実際に使用した紙面は、以下のページで確認できます。

反応率の計算方法と結果の見方

反応率の計算式

反応率は次の式で計算します。

反応率(%)=反応件数÷配信件数×100

たとえば上の畳店の事例では、16件÷3,574件×100で約0.45%です。

計算の前に決めておきたいのが分母です。配信を予定した件数を使うのか、実際に送信できた件数を使うのかで数字が変わります。どちらが正しいということはありませんが、費用対効果を確認する為にも、社内で分母を決め、毎回同じ定義で計算しないと、前回と今回の比較ができなくなります。

「反応」の中身を分けて数える

FAXDMへの反応には、性質の異なるものが混ざります。反応件数を1つの数字にまとめる前に、次のように種類を分けて記録しておくと、配信結果の本質が見えるようになります。

  • 資料請求・サンプル請求
  • 見積依頼・図面や仕様書の送付
  • 問い合わせ・対応可否の確認
  • 配信停止の依頼

特に、配信停止の依頼を反応に含めるかどうかで反応率は大きく変わります。前回の配信や他社の事例と比べるときは、何を反応に数えているかを揃えたうえで比較します。

反応率と商談・受注は別で見る

反応率は受注率ではありません。反応のあとに商談、受注、継続取引へ進んだのかまで追わないと、配信が事業にとって成果だったかは判断できません。

実際に寄せられたお客様の声には、大阪府の魚介類卸の会社から、10,000件に案内して30社からサンプル請求があり、そのうち10社と取引が始まったという報告があります。取引額は1社あたり月1.3万〜10万円とのことです。反応率に直すと0.30%ですが、この会社にとっての成果は、反応率よりも10社との継続取引にあります。

費用対効果も、反応率の高低ではなく、配信にかかった費用と、受注や継続取引から得られる利益を比べて判断します。単価が高い商材や継続取引になる商材であれば、反応件数が少なくても採算が合う場合があります。

反応率を左右する要素

反応率は1つの要因だけで決まるものではありませんが、弊社では配信前に次の4点を重視しています。

提案内容と送り先の需要が合っているか

当社では、何件送るかよりも、提案する商品・サービスを必要としている企業に送れているかを重視しています。需要のない相手にいくら件数を増やして送っても、反応にはつながりにくいためです。

送り先は、業種・用途・地域などから、商材を使う可能性が高い企業に絞り込みます。畳店の事例では、建設会社・不動産会社・宿泊施設・飲食店という、畳を敷く空間をつくる、または使う立場の4業種に絞って配信しました。

あわせて、リストの鮮度も確認します。移転や廃業で届かない宛先が多く含まれていると、分母だけが膨らみ、反応率が実態より低く見えてしまいます。

自社の送り先を知りたいという場合は、営業先リストサンプルをご活用ください。

送り先に合わせて伝える内容を変える

「誰に送るか」が変われば、「何を書くか」も変わります。同じ商品でも、業種や用途、抱えている課題が違えば、相手が知りたい情報は異なるためです。そのため弊社では、どの企業でも使えるFAX紙面の基礎テンプレートは無いと考えています。

1枚の紙面で複数の業種に送る場合は、業種ごとに関係する箇所が分かるようにします。先ほど紹介した畳店の場合、紙面では住まいや店舗の空間づくりに向けた提案と、施設で畳を使う側に向けた提案の両方を入れ、「飲食店・ホテル・旅館向けには」と業種名を明記して、読み手が自社に関係する箇所を見つけやすくしていました。

広告らしさ・営業感を強めすぎない

新規開拓のFAXは、これまで接点のない相手に届きます。そのため、広告らしさや営業されている印象を必要以上に強めない紙面を基本に作成しています。鮮度保持剤メーカーの事例でも、紙面は写真や図を使わない文章主体の手紙形式でした。

ただし、営業感を抑えることは、情報を減らすことではありません。何を提供できるのか、どのような企業・案件に対応できるのか、どのような実績があるのか、相手が次に何をすればよいのかは、具体的に書きます。

また、FAXは受信側の機器で白黒に印刷されることが多く、写真や広い面積の塗りつぶしは黒く潰れて読みにくくなることがあります。伝えたい情報が文字で読める状態になっているかも確認しておきたい点です。成果事例を紹介するページでは、実際に活用した紙面を匿名化して解説もしています。ダウンロードも可能ですので、是非参考にご活用ください。

返信のハードルを下げる

初めて接点を持つ相手に、いきなり契約や商談を求める必要はありません。まずは資料やサンプルの送付、見積もり、対応可否の確認など、相手が負担なく返信できる接点を検討します。

事例として多く上げている畳屋の場合、注文ではなく会社資料の送付許可を返信の目標に設定し、「すぐにご注文いただかなくて結構」と添えていました。鮮度保持剤メーカーの紙面も、購入ではなく、資料と無料のお試しセットを送ってよいかの確認を求める形で成果を出しました。また、接点づくりだけでなく、返信する際の手間をできるだけ省く事も重要です。返信欄を設け、会社名・担当者名・住所・電話番号に絞って必要事項を設定しましょう。返信欄の記入項目が多いほど、相手が返信する手間が増え、問い合わせへの離脱が増えます。あわせて、配信停止を受け付ける欄を設け、依頼があった宛先は次回以降の配信から外すことを徹底してください。

また、配信のタイミングは、送り先の業種が忙しい時間帯を避ける程度に考えておけば十分です。飲食店であれば仕込みや営業のピーク、宿泊施設であればチェックイン・チェックアウトの前後などが該当します。忙しい時間のFAX配信はクレームにも繋がりかねないので、最低限配慮をすることが大切です。

配信停止の受付やクレームへの備えは以下の記事でも解説しています。

事例でわかるFAXDMクレーム対策|起きた時の即時対応からリストによる事前対策

FAXDMは違法?営業担当者が基本から学ぶ法的リスクと安全な配信対策

反応率が低かったときの見直し方

件数を増やす前に、送り先と提案内容を見直す

反応が少なかったとき、配信件数を増やすことを優先にしがちですが、送り先と提案内容が合っていないまま件数を増やしても、同じ結果を繰り返す可能性が高いです。次の配信をする前に、誰に、何を提案したのかという組み合わせから見直します。

反応の内訳から見直す箇所を絞る

反応を種類別に記録していれば、内訳から見直す箇所の見当をつけられます。

結果の傾向考えられる可能性確認したい点
配信停止の依頼が目立つ送り先と提案内容が合っていない送り先の業種・用途の絞り込み
問い合わせはあるが受注に進まない返信後の対応や提案条件が相手の期待と合っていない返信後の連絡の早さ、価格・対応範囲・納期などの条件
反応がほとんどない需要・内容・返信方法のいずれかが合っていない送り先 → 提案内容 → 返信方法の順に確認

確認の観点は、前の章で触れた4つの要素と同じです。内訳を見ることで、すべてを一度に見直すのではなく、優先して直す箇所を選べます。

次の配信では変える条件を絞って比べる

次の配信で送り先、紙面の内容、返信方法を同時に変えると、反応が変わっても何が影響したのかが分かりません。変える条件は1つか2つに絞り、前回と比べられるようにします。

紹介している事例にも、一度にすべてを配信せず、反応を見ながら範囲を広げた例があります。鮮度保持剤メーカーは初回を九州・沖縄の1,271件に区切り、反応を確認してから配信するエリアを順に広げ、全国で合計12,000件に配信しました。健康食品会社の事例では、整骨院など療術業への毎月2,000件の定期配信から、対象業種を広げています。配信の頻度に決まったルールはありませんが、時期をずらした再配信や、エリア・業種の段階的な拡大は、結果を比べながら進める方法の1つです。

まとめ

FAXDMの反応率を自社の判断に使うときは、次の順序で考えます。

  • 目安は参考値として扱う:0.1〜0.3%という数字は根拠となる条件が示されておらず、実際の結果は送り先や紙面によって大きく異なります。
  • 定義を揃えて、反応から受注まで測る:分母と反応の種類を決めて記録し、商談・受注・取引額まで追って費用と比べます。
  • 反応が少なければ、送り先 → 内容 → 返信方法の順に見直す:件数を増やす前に、需要のある相手に、相手に合った内容を、返信しやすい形で届けられているかを確認します。

3点を確認しながら自社の営業方法に取り入れていき、多くの取引先開拓のきっかけにご活用ください。また、送り先の選定から紙面の作成、配信までを自社で行う時間が取れない場合は、弊社のFAX営業代行サービスもご検討ください。

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