えのき生産者の焼肉店・居酒屋向けFAX営業|3,000件配信でサンプル請求15件と反応を獲得した事例

鹿児島県でえのきの生産と加工品の製造を手がける生産者が、商社を通さずに飲食店と直接取引するためにFAX営業代行を利用した事例と改善案についてご紹介します。

事例概要

項目内容
顧客業種えのきの生産・加工品の製造販売(鹿児島県)
配信目的飲食店への直販ルートの開拓
配信対象焼肉店・居酒屋など(初回)
配信件数初回3,000件(累計約6,000件)
反応件数・反応率15件・0.50%(初回、すべてサンプル請求)
サンプル発送約40件(クール便)

紹介企業の特徴と配信目的

この会社はえのきを生産し、生のえのきのほか、株のまま焼いて食べられる大ぶりのえのきや、えのきを揚げたチップスなどの加工品をつくっていました。

お客様から共有頂いた内容として、えのきは生産量が多く価格が下がりやすい時期があり、夏場は赤字になってしまうこともある。そのため加工品に力を入れてきましたが、売り先がなかなか見つからず、展示会(商談会)にも出たものの取引には繋がらない、商社を通すと手数料が掛かってしまうという現状のため、加工品を使ってくれる飲食店と直接取引できるルートをつくることを目的として、FAX営業代行を依頼頂きました。

配信先の選定

初回の配信先は、焼肉店・居酒屋・焼き鳥店など、鉄板や網で焼く料理や酒のつまみを出す業態をターゲットに設定。配信は広島県から始め、その後、東京・愛知・大阪・福岡などの都市圏にも広げていました。

実際に使用したFAX紙面

紙面は、この会社へのヒアリングをもとに弊社が作成しました。案内する2つの商品は、大ぶりのえのきは鉄板や網で焼く一品として、えのきチップスはお通しやおつまみとして使うことを想定し、焼肉店や居酒屋の店主が、自分の店でどう使えるかを想像しやすいよう詳細に書いています。

冒頭では、九州の農家であること、インターネットで店の案内を見てFAXを送ったこと、自社の加工品を料理に使ってほしいことを短くまとめて伝えます。続く本文で説明しているのは、主に次の内容です。

  • 主力商品の仕様:株が大きいことを、石づき部分の直径と厚みの数値で示している。厚さは2cmから店の希望に合わせて切って届け、焼くだけの状態で届くため下処理がいらない
  • 店での使い方:客に鉄板や網で焼いてもらう、店でベーコン巻きやチーズがけにするなど、メニュー例まで具体的に記載し、追加注文の一品にもなると提案している
  • 2つ目の商品:えのきチップスを4種類の味で紹介し、500g入りの業務用があること、お通しやおつまみ、料理のトッピングに使えることを記載

扱っているえのきの特徴を詳細に記載していますが、紙面の最後で求めているのは、発注ではなく、無料サンプルを店舗に送ってもいいか?という「返事」です。返信欄に店名と電話番号を書いてFAXで返せば、サンプルが無料で届く設計にしています。今すぐ返信がほしい訳ではないことを伝えつつ、メニューの入れ替えや新メニューの開発の際に送ることができると伝えて、仕入れ先を切り替える予定のない店も返信しやすい形にしました。

配信結果

初回の3,000件への配信で、サンプル請求が15件を獲得。反応率は0.50%です。お客様からは、しばらくはサンプルの発送に追われるので、いったん配信を中断したいと連絡がありました。

その後のFAX配信も含めて約40店にサンプルを送りましたが、注文などの成約には至らず、サンプルを受け取った店へのフォロー架電を積極的に行うなども提案しましたが、サンプルの発送作業と並行して電話をかけられる体制が間に合わず、送付後の連絡が十分に出来ない結果になり、クール便の送料の負担を懸念した結果、テストマーケティングとして終了致しました。

この事例から分かること

ここからは、サンプル請求を多く獲得した理由と、契約までに至らなかった弊社としての振り返りを含めた改善案をまとめていきます。成約に至らなかった原因を一つに特定するものではありませんが、自社の体制や思った成果や対応との相違を防ぐためにも、判断材料として整理します。

サンプル1件の費用と、見込める注文額を比べておく

この事例では、サンプルを冷蔵で送る必要があり、送料だけで1件約1,000円かかりました。合計約40店舗に向けて送ったため、送料だけで概算約4万円になります。これに商品の原価と梱包の手間が加わります。

事例で紹介したえのきのように単価の低い食材は、1回の注文額がそれほど大きくなりません。また、サンプルの費用が注文額に比べて重い場合、請求が増えるほど持ち出しが増える形になります。

同じ方法を取り入れる場合は、配信前に次の2つを比べておくことをおすすめします。

  • サンプル1件にかかる費用(原価・送料・梱包)と、送付する想定件数
  • 1件の成約で見込める注文額(1回あたりの注文額と、何回続きそうか)

費用が重い場合は、送付件数の上限を決める、送料だけを負担してもらう、常温で送れる商品をサンプルにする、といった改善策が考えられます。この会社が一度再開した際に常温で送れる商品への切り替えを検討していたことも、この点を見直すためでした。

返信のしやすさと、送付先の絞り込みを両立させる

店名と電話番号を書くだけで無料サンプルが届く設計は、返信のハードルを大きく下げます。一方で、仕入れや取引を明確に考えていない確度の低い店からの請求も含まれやすくなります。サンプルの費用が軽ければ、幅広く送って試してもらうやり方も成り立ちます。費用が重い商材では、返信のしやすさを大きく損なわない範囲で、送付先を絞り込む工夫が必要です。

  • 返信欄に、使ってみたいメニューや導入を考えている時期などを1項目だけ加える
  • サンプルを送る前に電話で使い道を聞き、送付先を決める
  • 商品の使い方がはっきり合う業態に、配信先を絞る

コストを考えてよりサンプル請求に関わる項目を増やしすぎると、それはそれで返信そのものが減ってしまうため、調節することが大切です。

送付後の連絡を、誰が・いつ行うかを配信前に決める

サンプルを送っただけでは、実際に使っていただいたか、どう感じたのかは分かりません。飲食店にはすでに付き合いのある仕入れ先があるのが普通で、サンプルを気に入っても、こちらから声をかけなければ仕入れ先の見直しまで進まないことが多いです。さらに、切り替えを促すには自社の存在を記憶して頂く必要があるため、接点を取る・作り続けることは必須とも言えます。

この事例では、実際に電話をかける人手や工数などの社内体制が整っている状態ではありませんでした。提案だけにとどめず、誰が連絡するかまで配信前に一緒に決めておくべきだった点は、弊社としての反省点でもあります。

配信前に確定しておきたい事項は、次のような点です。

  • サンプルの到着から何日後に、誰が連絡するか
  • すぐに注文がなかった店へ、時期をおいて再び案内するのか

飲食店が仕入れ先を切り替えにくい理由と、切り替えを提案する方法は、以下の記事でも解説していますので、参考に活用ください。

飲食店・レストランへの直接販路開拓が求められる理由と切り替えの提案方法

※なお、商材・配信先・時期が異なれば結果は変化します。今回挙げた点を押さえても、成約を約束できるものではありません。

まとめ

鹿児島県のえのき生産者が、新規開拓を目指しFAX営業を取り入れて初回3,000件でサンプル請求15件(反応率0.50%)を獲得した事例と、サンプル共有から成約に至らなかった原因の改善案についてお話しました。

無料サンプルを返信のきっかけにして飲食店を開拓したい場合は、配信前に次の3点を確認しておくと、自社に合う進め方を判断しやすくなります。

  • サンプル1件の費用に対して、1件の成約で見込める注文額が見合うか
  • 返信欄や事前の確認で、送付先を絞り込む方法を用意できるか
  • サンプル送付後の連絡を、誰が・いつ行うかを決められるか

反響があったこの紙面は、会社名や商品名、商品の仕様などを自社の情報に差し替えて使えるWord形式でダウンロードできます。自社で取り組む場合是非ご活用ください。

また、社内体制が整っているものの、広範囲に営業できるほどの人員がいない、営業マンがいないがサンプルを手に取ってもらい魅力を伝えたいと考える場合は、配信先リストの準備や紙面の作成、配信だけでなく、返信のきっかけとなるオファーの条件や、返信後の連絡の進め方も相談可能なFAX営業代行サービスをご活用ください。

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