横浜市で業務用カット野菜を製造する青果卸が、新しい取引先を人づての紹介に頼っていた営業から切り替え、飲食店との新規取引を開拓するためにFAX営業代行を利用した事例です。
事例概要
| 項目 | 内容 |
| 顧客業種 | 青果物卸・業務用カット野菜の製造(神奈川県横浜市) |
| 配信目的 | 飲食店との新規取引の開拓 |
| 配信対象 | 飲食店 |
| 配信エリア | 神奈川県 |
| 配信件数 | 約3,900件 |
| 成果 | 大型飲食店とキャベツの取引開始(月50万円分・顧客申告) |
紹介企業の特徴と配信目的
この会社は横浜市場の近くに拠点を置き、市場からの野菜の仕入れ、カット加工、自社便を活用した配送までを行う青果卸です。取引先への対応としては、飲食店の注文に合わせて野菜を切り分け、包装して届けています。
これまで新しい取引先は、人づての紹介で増えてきました。紹介は既存顧客が信頼関係のある相手へご説明頂けることから、取引につながりやすい反面、いつ、どれだけ増えるかを自社で決めることはできません。自分たちから営業を仕掛ける手段を持っていないことが、この会社の課題でした。そこで、加工から配送までを自社で担っている強みを飲食店に直接伝え、新しい取引先を自ら増やす事を目標に、FAX営業代行を利用しました。
配信先の選定
配信先を自社便で届けるという強みを活かせる神奈川県の飲食店に絞り、約3,900件へ配信しました。
実際に使用したFAX紙面

紙面は、この会社へのヒアリングをもとに弊社が作成しました。飲食店の店主や料理長が読むことを前提に、「お料理」「お店」「メニュー」といった言葉で書かれています。
冒頭では、市場の近くで業務用カット野菜を製造している会社であることを名乗り、自社の野菜を料理に使ってほしいという用件を一文で伝え、続く本文で主なサービスや利用条件の詳細を記載しています。内容は以下のとおりです。
- 品目とカット:キャベツの千切り、玉ねぎスライス、長ネギスライス、大根や白菜の乱切り、ゴボウの笹切りなど、品目を切り方の単位で挙げている。仕込みで使う形がそのまま書かれているため、自店で使えるものがあるかを読み手がすぐに確かめられる。カット幅や野菜の種類は要望に合わせて加工し、真空パック・個別包装にも対応する
- 衛生管理と鮮度:次亜塩素酸で洗浄し、切り置きをしないこと、市場に入荷した野菜をすぐに加工し、その日のうちに自社便で届けること、一部の野菜は地元の農家から仕入れていること
- 仕入れと箱詰め:価格と品質のバランスを見て仕入れ、柔らかい野菜を下に置かないといった箱詰めの配慮や、サイズの要望にも応じること
- 配送と届いた後の対応:すべて自社便で配送し、ドライバーが都度変わらないこと、ドライバーが検品して届け、傷みがあった場合もドライバーが責任を持って対応すること
- 価格:市場から仕入れ、自社の車で届けることで価格を抑えていること
紙面の最後で求めているのは、発注ではなく、無料サンプルを送ってよいかどうかの返事です。返信欄に店名・担当者名・住所・電話番号・メールアドレスを記入してFAXで返すと、野菜1kg(市価450円分)のサンプルが送料無料で届く方針です。
さらに「すぐにご利用いただかなくても結構です」と書き添え、メニューの入れ替えや新メニューの開発のときなど、必要になった時期にいつでもサンプルを送ると伝えています。今すぐ仕入れ先を替える予定のない店でも、返信しやすい形にしている点がこの紙面の特徴です。
配信結果
約3,900件への配信の後、横浜市内の大型ホルモン焼き店とキャベツの取引が決まり、初回配信から約3ヶ月後に納品が決定。
取引額について、「月で50万円分」とお客様から確認しております。取引が始まった翌日にいただいたお客様の声では、新しい取引先へキャベツを卸し始めたことへの感謝とともに、翌月からも同じ業種へ営業を続けてほしいというご依頼がありました。
ただし、その後は取引先の店舗が新型コロナウイルスの影響で営業を止めたため、予定していた追加の配信は見合わせたままとなっています。月50万円分という金額は取引開始の時点で顧客が話していたもので、その後の納品額を集計した実績ではありません。
この事例から分かること
飲食店が気にする「届いた後」の対応まで紙面で伝える
飲食店が仕入れ先を替える際、品質や価格と並んで気にするのが、欠品や傷みがあったときにどう対応してもらえるかなどの対応力や安心感です。この事例の紙面は、野菜の品質や価格だけでなく、同じドライバーが検品して届けること、傷みがあった場合もドライバーが対応することまで具体的に書いていました。
取引につながった理由をこの点だけに求めることはできません。ただ、取引開始後の運用について読み手が抱きそうな疑問に、紙面の段階で先回りして答えておく書き方は、飲食店向けの案内をつくる際の参考になります。
配信から取引までの時間を見込んでおく
この事例では、配信から取引開始までに約3か月かかっていました。紙面も、すぐに仕入れ先を替えることではなく、メニューの入れ替えや新メニューの開発の際に思い出してもらうことを想定した内容でした。
飲食店は、すでに付き合いのある仕入れ先から食材を仕入れているのが普通です。仕入れ先の切り替えは店の都合のよい時期に決まることが多く、配信の直後に取引が決まるとは限らないと考えておくのが現実的です。サンプルを送った店への連絡や、時期をおいた再案内を誰が担当するかを、配信前に決めておくとよいでしょう。
大口の取引先1社で新規開拓を終わらせない
月50万円分の取引は、この会社にとって大きな取引でした。一方で、その取引は取引先の営業停止によって止まっています。取引先の事情による取引の中断は、自社の努力だけでは防ぐことができません。
大口の取引先を得られた後も、新規開拓を続けて取引先を増やしておけば、1社の状況に売上が左右される度合いを小さくできます。
まとめ
横浜市の青果卸が、神奈川県の飲食店へ無料サンプルを案内するFAXを配信し、月50万円分のキャベツ取引が始まった事例を紹介しました。
飲食店向けに業務用食材を卸していて、新規開拓を紹介に頼っている場合は、次の3点を確認することで、FAX営業が自社に合うか判断しやすくなります。
- 飲食店の仕込みに合う品目・カット・包装を、紙面で具体的に示せるか
- 返信してくれた店へ、サンプルを送付できるか
- 配送や検品、品質トラブルへの対応を、紙面で約束できる体制があるか
この紙面は、会社名や品目、衛生管理・配送体制などの箇所を自社の情報に差し替えて使えるWord形式を無料でダウンロードすることができます。飲食店向けに業務用食材の案内文をつくる際の構成の参考にしてください。
人手が足りず自社での対応が厳しいと感じる場合は、配信先リストや紙面の作成、FAX配信までまとめて依頼できるFAX営業代行のご利用も是非ご検討ください。