LED照明メーカーが電気工事業・自動車整備業へFAX営業|無料サンプル訴求で30件の申し込み事例と改善点

工場・倉庫向けのLED照明を販売していた北海道のメーカーが、工事業者など小規模な事業者の販売先を開拓するためにFAX営業代行を利用した事例です。配信条件と実際の紙面を紹介しながら解説致します。

事例概要

項目内容
顧客業種LED照明の製造(中国の提携工場)・販売(北海道)
配信目的工事業者・小規模事業者への販路開拓
配信対象電気工事業・自動車整備業など
配信件数12,000件
反応件数・反応率30件・0.25%(無料サンプル申し込み)
成約件数3件(継続注文は1社)

紹介企業の特徴と配信目的

配信当時、この会社は工場や倉庫の天井に取り付ける高天井灯などのLED照明を自社で企画し、中国の提携工場で製造してネット通販で販売していました。紙面では、故障した製品の修理対応や、色温度・照射角度・塗装色を1台から変えられることを、自社の特徴として挙げています。

ご依頼前はGoogle広告に月30万円をかけていたものの、注文は思うように増えていなかった、大手の工場には有名メーカーがすでに入り込んでいるため、個人経営や小規模の事業者を新しい顧客にしたいとご相談頂きました。

当初は自社でFAX営業を実行しようとしたものの、番号を集めるツールを使ってみたが、リストの件数が膨大になり、配信すると費用が見合わなかったので、送り先を絞り込みたかったという背景があり、弊社をご利用頂きました。

配信先の選定

配信先は、電気工事業や自動車整備業などの事業者12,000件です。

大手工場ではなく小規模な事業者を狙う考えに沿って、照明器具を仕入れて施主の建物に取り付ける電気工事業者などを主な対象にしました。

実際に使用したFAX紙面

紙面はA4・1ページの手紙形式で、写真や図は使っていません。見出しで「工場・倉庫用LED照明の無料サンプル」という用件を示し、書き出しでは、仕事で照明器具を扱っている方だと思って送ったと伝えています。紙面の後半でも電気工事業者の意見を聞きたいと書いており、二人称で送ったと感じさせる文面でした。

本文で伝えているのは、主に次の内容です。

  • 格安品の不具合への呼びかけ:ネットで買った格安のLED照明の不具合に困っていれば力になれる、という話題から入っている。工事業者が施主から受けるクレームに近い悩みを入口にしている
  • アフター対応:故障品が届いた翌日に修理して返送すること、土日も修理に対応すること、電話サポート対応があること。工事業者が施主に製品を勧めるときに気にする点を示している
  • 仕様の変更:ちらつきがない、色温度・照射角度・塗装色を1台から変更できること
  • 工事業者向けの取引条件:1台から貴社専用の品番で製品資料や製品シールを用意できる、という提案。工事業者が自社の取扱品として施主に紹介しやすくする内容
  • 価格の位置づけ:格安品よりは高いが、品質に対して価格を抑えているという説明

紙面の最後で求めているのは、購入ではなく、サンプル送付許可の返信です。今すぐ利用しなくても構わない旨を伝えることや、返信欄に何を記載すべきか人目でわかるよう、記入項目を設定し、工場用と高天井用の3機種から希望をひとつ選んでFAXで返す形にしていました。

配信結果

12,000件へ配信し、無料サンプルの申し込みは30件、反応率は0.25%でした。

配信直後での申し込みは16件あり、最も高額な機種に申し込みが集中したため、サンプルの在庫が足りなくなったとお客様からご報告をいただいています。お客様は当初、結果次第でGoogle広告にかけていた予算をFAX営業に移すことも考えていました。

この事例から分かること

高額な商品をサンプルにするなら、1件あたりの費用を配信前に試算する

照明器具のような機器は、食品や消耗品に比べて1台あたりの原価が高く、申し込みが増えるほど負担も大きくなります。この事例では、サンプルの在庫が足りなくなるほど申し込みが集まりましたが、一方で成約は3件でした。

無料サンプルを返信のゴールにする場合は、配信費用とサンプルの原価・送料の合計を、見込める成約件数と1件あたりの粗利、継続注文の見込み額で回収できるかを、配信前に計算しておく必要があります。申し込みが想像以上に来た場合、どこまでサンプルを出すかの上限も決めておくと、反応が集まった段階で負担が膨らみ続けることを避けられます。

選べる機種と条件が、申し込みの中身を左右する

返信欄で3機種から自由に選べる形にしたところ、最も高額な機種に申し込みが集中しました。選択肢の設計だけが偏りの原因だったとは言えませんが、無料で選べるなら損をしないものを選びたいと考える方のことも、配信前に想定しておきましょう。高額な機器をサンプルにする場合は、次のような設計も選択肢になります。

  • サンプルの対象を1機種に絞る
  • まず小型の機種を送り、大型の機種は有償のモニターや貸し出しにする
  • 1社1台、導入を検討している現場がある場合のみ、など条件を紙面に明記する

申し込み後に「商材を使う予定がある相手か」見極める

この紙面は、すぐに使わなくてもよいと添えて返信しやすい構成にしました。返信のハードルを下げる事は接点を取りやすい分、取引意欲のない相手からも、申し込みが入ります。サンプルを送った多くの企業に利用や既存業者からの切り替えを提案する場合は、サンプル申し込み段階で相手の温度感を把握しておくことが重要です。

見極めの方法としては、返信欄で設置予定の現場や導入時期を尋ねる、サンプルを送る前に電話で用途を確認する、使用後に感想を聞かせてもらうことを送付の条件にする、といった対策方法があります。ハードルが少し高くなるため、申し込み件数が減る可能性がありますが、より顧客になる可能性の高い企業から連絡が来ると期待できます。

反応件数ではなく、成約と費用の回収で評価する

30件の申し込みは、配信直後に在庫が足りなくなるほどの勢いで集まりましたが、結果は成約3件、継続注文1社でした。新規開拓の効果は、FAX営業に限らず、反応件数だけでなく成約・継続・費用の回収まで含めて判断する必要があります。

配信前に「何件成約すれば費用を回収できるか」という基準を決めることで、申し込みが集まった時点で成果を見誤ったり、追加の配信や在庫の補充でコストが逆に掛かってしまうなどリスクを防ぎます。

まとめ

工場・倉庫向けのLED照明を扱う北海道のメーカーが、電気工事業・自動車整備業などへFAXを配信し、30件の申し込み(反応率0.25%)を得た事例を紹介しました。成約やその後の継続注文はあったものの、サンプルの原価を含めた費用は回収できなかったと評価しています。

単価の高い製品を、無料サンプルやお試しを入口に工事業者や法人へ売り込みたい場合は、次の点を配信前に確認しておくと、FAX営業が自社に合うか、費用対効果が得られるかを判断できます。

  • サンプル1件あたりの原価・送料と、成約1件で得られる粗利や継続注文の見通しを比べて、何件成約すれば回収できるか
  • サンプルの対象機種や台数、申し込みの条件を絞れるか
  • 申し込みがあった相手に用途や導入時期を確認し、使用後まで連絡を取り続ける体制があるか

ご紹介した紙面は、会社名や製品の仕様、アフター対応、サンプル提供の条件などを、自社の内容に差し替えて使えるWord形式でダウンロードできます。サンプル提供の条件は、是非参考に活用ください。

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