栃木県で介護タクシーと民間患者搬送を運営していた事業者が、老人介護施設・病院との取引開拓を目的に営業FAXを配信した事例です。
事例概要
| 項目 | 内容 |
| 顧客業種 | 介護タクシー・民間患者搬送(栃木県) |
| 配信目的 | 老人介護施設・病院への資料送付と利用先の開拓 |
| 配信対象 | 老人介護施設・病院 |
| 配信件数 | 882件 |
| 反応件数・反応率 | 18件・2.04% |
紹介企業の特徴と配信目的
この事業者は配信当時、栃木県で介護タクシーを専業で運営していました。タクシー会社がサービスの一部として提供する形ではなく、医療・介護の現場で使われることを前提に運営しています。あわせて、看護師が同乗できる民間患者搬送(消防の認定を受けた患者等搬送事業)も手がけており、訪問介護事業を始める予定であることも告知していました。
FAX配信の目的は、地域の老人介護施設や病院に自社の存在を知ってもらい、利用者の送迎や搬送が必要になったときの依頼先のひとつとして、資料を手元に置いてもらうことでした。
配信先の選定
配信先は老人介護施設と病院で、882件へ配信しました。いずれも、入所者や患者の通院・転院・退院などの移動にあたって、介護タクシーや搬送サービスを手配する立場にある施設のため、今回の送付先として選定しました。
実際に使用したFAX紙面

紙面は代表者名義の手紙形式で、写真や図を使わず文章で用件を伝えています。
冒頭の一行で、看護師が同乗できることと、消防の認定を受けた民間患者搬送も運営していることを示し、挨拶に続けて「いざという時にすぐ駆けつけられる地域の施設だから送った」と、FAXを送った理由を伝えています。受け取った施設が「なぜうちに届いたのか」と感じる前に、その答えを示す書き出しです。
本文は、専業の介護タクシーであり、民間患者搬送にも対応していること、これから始める訪問介護の詳細と、サービス詳細を1枚の中で紹介しています。事業に関わることだけでなく、地域の施設や関係機関と連携していきたいという姿勢も添えています。
この紙面で特徴的な部分は提案の仕方です。
- 施設にはすでに利用している介護タクシーや搬送の事業者があることを前提にし、乗り換えは求めていない
- そのうえで、「選択肢のひとつとして控えておいてほしい」と依頼している
- 「いつもの事業者が手配できないとき」という、自社を思い出してもらいたい具体的な場面を示している
FAX返信で求めている内容は、利用や契約ではなく、資料送付許可に対する返事です。「すぐに利用しなくてよい」と書き添えたり、施設名・住所・電話番号・FAX番号・担当者名などの必要情報の記入欄を設置するなど読み手にとっての配慮がされています。
配信結果
882件へ配信し、反応は老人介護施設・病院から18件、反応率は2.04%でした。
お客様の話によると、FAXでの返信もあったが配信2分後、5分後に直接電話での問い合わせもあった。費用対効果に驚いているとご報告頂きました。困った際にすぐ駆けつけられるという緊急時にも対応できることから多くの反応を獲得したと言えます。
この事例から分かること
取引先がすでにあると仮定し、「予備の選択肢」として声を届ける
この紙面は、施設がすでに別の事業者を利用していることを前提に書かれていました。今の依頼先に不満のない施設にとっては、新しい事業者から切り替えを勧められても、検討する理由やメリットはありません。一方、「いつもの事業者が手配できないときの控え」であれば、今の取引を変えずに資料を受け取ることができます。
配信直後の電話に対応できる日時を選ぶ
この事例では、配信を始めて数分で電話が入りました。返信欄をFAXにしていても、電話のほうが早いと考える場合、良いと思ったら直接かけてきます。
配信日時は、電話を受けられる人が施設にいる・内容を確認できる時間帯に合わせることが大切です。介護タクシーのように少人数で運営している事業者では、運転や介助の最中に電話に出られないことがあります。留守番電話で折り返しの案内を流す、誰がいつまでに折り返すかを決めておく、どの施設から連絡があったかを記録しておく、といった準備を配信前に済ませておくと、貴重な問い合わせの取りこぼしを防ぎます。
時期をおいて定期的に接点を作り続ける
「困ったときに思い出してもらう」ことを目的にした紙面では、資料を送った時点で接点が途切れると、実際に手配が必要になった際、利用先として思い出してもらえない可能性があります。資料を送った施設を一覧化して管理し、時期をおいて改めてFAXを届ける・電話をすると、自社の名前や存在を覚えてもらいやすくなります。過去に接点を持った顧客への定期的な連絡の仕方は、以下の記事でも解説しています。
眠った顧客を掘り起こす!営業リストの活用事例と効果的な運用法
まとめ
栃木県で介護タクシーと民間患者搬送を運営していた事業者が、資料送付の許可を求めるFAX配信を行った事例を紹介しました。
介護施設や病院を取引先・紹介元にしている場合は、次の点を確認することでFAX営業が適しているか判断しやすくなります。
- 依頼を受けたときにすぐ対応できる範囲の施設を、配信先として挙げられるか
- 相手がすでに別の事業者と取引している前提で、どのような頼み方にするか
- 配信直後の電話やFAXの返信に対応できる体制があるか
ご紹介した紙面は、自社の強みや認定、対応地域、新しく始めるサービスなどの箇所を自社の情報に差し替えて使えるWord形式でダウンロードできます。すでにお得意先がいる施設に向けて、切り替えや並行利用を検討頂く際の参考にしてください。
運転中にも配信作業を対応したい、自社での工数が無くてできないと考えている場合は、営業先リストや紙面の作成、FAX配信までをまとめて依頼できる営業代行サービスもご検討ください。